前回のコラム【日本人は “I think” を使いすぎ?】は、日本人はどうして “I think” を使いすぎてしまうのかというお話でした。
でもそれは、ネイティブは “I think” を使わないということではありません。
今回はネイティブはどんな時によく “I think” を使うのかを紹介します!
ネイティブは “I think” をこう使う
“I think” は「私は〜だと思います」という自分の考えを述べる時にも使われますが、こんな場合に特によく使われるんです↓
- 表現を柔らかくしたいとき
- 控えめに言いたいとき
- 不確かなことを言うとき
では、どんなふうに使うのかを早速見てみましょう。
“I think” をつけると表現が柔らかくなる
“I think” がなくても意味が変わらない文章に “I think” を足すと、表現が柔らかくなります。
例えば、レストランでグラスワインを飲んでいて、グラスが空いたとしましょう。そんな時に店員さんが “Would you like another glass?” と聞いてくれけど「もう大丈夫です」と断る時なんかに、
- I think I’m good.
とよく言いますが、これは “I’m good” や “I’m fine” だけ言うよりもソフトな印象になります。
同じように、何かに誘ってもらって「やめておくよ」と答える場合にも、
と、”I think” をくっつけて言うと柔らかな印象になりますよ。
控えめ感が出る “I think”
“I think” は表現が柔らかくなるので、アドバイスする時にズバッと言っている感を減らしたり、言いにくいことやネガティブなことを言う場合にもよく使われます。例えば、
- I think you should go see a doctor.
病院に行ったほうがいいよ - I think you should give it another try.
もう一回やってみたらどうかな - I don’t think that’s a good idea.
それはあまりいいとは思わない - I don’t think it’s necessary.
その必要はないと思います - I think you have the wrong number.
(間違い電話に対して)番号、間違えてますよ
“I think” を付け加えることによって「私は〜だと思うよ」という優しい響きになるので、アドバイスもちょっと控えめなニュアンスが出るんですね。
確信・自信のなさを表す “I think”
日本語でも「〜と思う」は断定しないニュアンスで使われることがありますよね。
同じように、”I think” も根拠がない不確かなこと・確信がないけど「〜と思う」を表すときに使われます。
- He’ll be back soon, I think.
彼はすぐ戻ってくると思うよ - Do you have these in size 7? −I think we do. I’ll go and check.
(靴屋で)「これのサイズ7はありますか?」「あると思います。在庫を確認してきますね」 - Are you OK? –Yeah, I’m not sure but I think it’s something I ate.
「大丈夫?」「よく分からないけど、食べたものが悪かったんだと思う」 - I think she’s from Australia but I could be wrong.
彼女はオーストラリア出身だと思うけど、間違ってるかもしれない
“I think” の「根拠のない不確かさ」こそが最初に紹介した「表現を和らげることができる」理由ですが、たくさん使いすぎると自信がなさそうな印象を与えたり、ビジネスなどハッキリ言うべき場面での “I think” は良い印象を与えないので要注意です。
日本語で「〜だと思います」はかなりよく使う表現だと思います(笑)が、英語では全部直訳して “I think” と言うわけではなく、「〜です」と言い切ることが多かったり、別の表現で「〜と思います」を表すこともあります。
“I think” と言いそうになったら、本当に必要かな?と一度立ち止まってみてくださいね。
■前回のコラムはこちら↓