街で、レストランで、会社で、人間ってどこででもトイレに行きたくなりますよね。
海外で「トイレはどこですか?」と英語で聞けないから我慢する、なんてことはできません。
そこで今回は「トイレ」を表す単語、そして「トイレ」にまつわる英語表現を紹介します。
自信をもって「トイレはどこですか?」「トイレに行きたいです」「トイレを借りてもいいですか?」と言えるようになりますよ!
「トイレ=toilet」と言ってはいけない?
学校の英語の授業でトイレを “toilet” と言ってはいけない、と教わりませんでしたか?
“toilet” は「便器」という意味になるので、英語では “toilet” とは言わない、と私は教わった記憶があります。
なので、ニュージーランドに来た当初は、教科書通りに、
- Where is the restroom?
- Where is the bathroom?
などと言っていましたが、ニュージーランドで働き始めてお客さんと接するようになってから、あることに気付きました。
「トイレ=toilet」でOKなイギリス英語
イギリス英語では “toilet” が使われます。
イギリス英語の影響が強いニュージーランドでも、もちろん “toilet” と言います。
街中や施設内のトイレを表すサイン(看板?)にも普通に “toilet(s)” と書いてあったり、お店やレストランでトイレを使いたい時に、
と聞くのはごく一般的です。”toilet” って言ってもいいのかなぁ…と不安にならなくてもいいんです。
↓これまたイギリス英語の影響が強いオーストラリアの空港で見かけた案内板↓
“toilet” 以外の「トイレ」の英語表現いろいろ
ここからは私がニュージーランドでよく耳にした「トイレ」の表現をいくつか紹介したいと思います。まずは、
bathroom
です。”bathroom” というと「お風呂場」を想像してしまいますが、欧米ではトイレがお風呂場にあることが多いので、トイレのことも “bathroom” と言います。
家ではない、レストランや商業施設の中にあるトイレを “bathroom” と言うと、”toilets” よりも上品な感じがします。
- Do you have a bathroom here?
この店にトイレはありますか?
ただし「公衆トイレ」は “bathroom” ではなく、”(public) toilets” と呼びます。
- Are there any public toilets nearby?
この近くに公衆トイレはありますか?
「トイレ」を表す英語は他にも、
loo
the ladies / the gents
などがあります。”loo(ルー)” はニュージーランドを含むイギリス英語圏のスラングで、書き言葉ではなく話し言葉でとてもよく使われていて、私も実際にものすごくよく耳にしました。
- Where’s the loo?
トイレはどこですか? - I’m just going to the loo.
ちょっとトイレに行ってくる - Excuse me, where’s the ladies?
すみません、女性用のトイレはどこですか? *上品な表現
また、日本でよくある「多目的トイレ」にピッタリ合う英語表現は思い浮かばないですが、一番近いのは、”accessible toilet/bathroom” かなと思います。”accessible” は「アクセスしやすい」という意味ですが、車椅子の人も使えるというニュアンスで使われることが多いです。
ちなみに、子ども用の「おまる」は “potty” と呼びます。「トイレトレーニング」は “potty training”、もしくは “toilet training” です。
■赤ちゃんのおむつ交換ができるトイレを英語で何と言うかはこちらで紹介しています↓
“restroom”、”washroom” で表す「トイレ」
私はニュージーランドではほとんど耳にしませんでしたが、アメリカでは家以外の公共の場所にあるトイレを表す時に使われるのが、
restroom
です(家のトイレは “bathroom” でOK)。イギリス英語では “toilet” という単語を使っても大丈夫ですが、アメリカ英語では「便器」という直接的すぎる表現になってしまうので “restroom” と言うんですね。
これが、日本で英語を習う時に「英語では “toilet” と言ってはいけない」と言われる理由です。納得ですね。
また、カナダでは、
washroom
という表現が使われているそうですよ。教えてくださった読者の方、ありがとうございました!
トイレを「借りる」を英語で言うと?
では「トイレを借りたい」「トイレを借りてもいい?」は英語でどう言えばいいのでしょうか?
日本語から考えると、ついつい「借りる=borrow」と言いたくなりますよね。でも、トイレを「借りる」ときに “borrow” は絶対に使いません。その代わりに “use” を使います。
- Can I use your/the bathroom?
トイレを使わせてもらえますか?
トイレをお借りしてもいいですか?
となります。では、なぜ “borrow” は使えないのでしょうか?英英辞書で “borrow” を調べてみると、こうあります。
to take and use something that belongs to somebody else, and return it to them at a later time
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
これが全てを説明していますね。「持っていって使う」が “borrow” なんです。なので、トイレを “borrow” しちゃったら大変です。
これを踏まえると、人の家の電話を借りたい場合も “borrow” ではなく “use” しか使えないこともしっくりくると思います。
「トイレに行きたい」を英語で言うと?
切羽詰まった時は「トイレに行きたいです」と誰かに言うこともあるでしょう。
実はこれ、多くの人が間違える表現なんです。”I want to go to the bathroom.” のように言ってしまいがちですが、実は英語では、こんな表現の方が圧倒的にナチュラルです↓
- I need to go to the bathroom.
- I have to go to the bathroom.
- I gotta go to the bathroom.
- I need to use the bathroom.
「行きたい」を “want to go” ではなく “need to go” や “have to go” で表すことを覚えておきましょう。
ちなみに、”bathroom” や “restroom” の代わりに隠語として、小さい方のことを “(go) number one“、大きい方のことを “(go) number two” と言ったりもしますよ。
「トイレを我慢する」を英語で言うと?
「トイレを我慢する」も言えそうでサラッと出てこない表現ですよね。
「我慢する」を和英辞書でひいてみると、”bear” や “stand”、”put up with” なんていうのも出てきますが「トイレを我慢する」を表す時には使いません。
もっと簡単に “hold” を使って、
- Can you hold it?
我慢できる? - I can’t hold it any more.
もう我慢できないよ
のように言います。
とは言っても、トイレを我慢しすぎるのはよくないので、今回紹介した表現を使ってトイレの場所を聞いてくださいね!
■「泣くのを我慢する(涙をこらえる)」も “hold” で表します↓
トイレにまつわる英語表現
■「うんこ、うんち(をする)」って英語で何て言う?
■「トイレットペーパーがないですよ」って英語で言えますか?
■「トイレを流す」を英語で言うと?
■トイレットペーパーの「ダブル」「シングル」は英語で何て言う?
■イギリス英語では “wee” で「おしっこ」を表すことも↓
■トイレのつまりを解消する「スッポン」は英語でなんて言う?
■「パンツ」を英語で言えますか?
■こちらのコラムでは、”Toilet” と字面が似ている “To let” を紹介しています↓