「果物は好きですか?」を英語で言うと、どうなるでしょうか?
- Do you like fruits?
- Do you like fruit?
のどちらが自然な英語だと思いますか?
身近な単語なのに意外とうろ覚えな人も多いかもしれない、“fruit” と “fruits” の違いをお届したいと思います!
“fruit” は数えられる?数えられない?
日本語では「フルーツ」と言うのが一般的なので “fruits” に何の違和感もないかもしれません。
なので、冒頭に出てきた「果物は好きですか?」も、“Do you like fruits?” とついつい言ってしまいそうになりますが、
Do you like fruit?
果物は好きですか?
のほうが、実はナチュラルな聞き方なんです。
食べ物の種類(グループ)としての果物全体を表す “fruit” という単語は基本的には【数えられない名詞(不可算名詞)】です。
“fruit” の使い方と例文
では、“fruit” が【数えられない名詞】だと分かったところで、どんなふうに使うのでしょうか?
上に出てきた “Do you like fruit?(果物は好きですか?)” 以外にも、“fruit” はこんなふうに使われます。
- I love fruit. / I don’t like fruit.
果物が好きです / 果物が好きではありません - Fruit is good for you.
果物は体にいいです - Would you like some fruit?
果物はいかがですか? - Eat at least two pieces of fruit a day.
少なくとも1日2つ果物を食べなさい
「果物」という食べ物のグループを指しているので “fruit” なんですね。「フルーツジュース」も “fruit juice” です。
そして、日本語では「野菜と果物」と言いますが、これは英語では “fruit and vegetables” と言います。語順が日本語と逆になって、“fruits” にならないことにも注意です。
数えられる “fruit” もある
“fruit” は「フルーツ、果物」というグループで捉えた場合には【数えられない名詞】だと紹介しました。
でも、“fruit” が【数えられる名詞(可算名詞)】として扱われることもあるんです。
それを英英辞書では、こんなふうに解説しています↓
Fruit is used as a countable noun when talking about particular types of fruit
ロングマン現代英英辞典
特定の種類を表す場合、ですね。全体としての「果物」ではなく、ある特定の「種類」を意識した場合には “a fruit” や “fruits” のように言うことがあります。
例えば、以前紹介したアニメPeppa Pigの『Fruit』というエピソードに、こんな表現が出てきます↓
- Carrots are not a fruit.
- Cheese isn’t a fruit.
そして、Cambridge Dictionaryには、こんな例文もありました↓
- Bananas and other soft fruits bruise easily.
これらはどれも「種類」の話をしていますよね。こんなふうに複数の「種類」を “fruits” と言うことはわりとあって、“tropical fruits” や “citrus fruits” などもその例です。
また、こういった「種類」の話になると数えられる名詞になる【数えられない名詞】には、meat、food、wine なんかもあります。
具体的な「果物」はもちろん数えられます
もちろん、りんご・オレンジ・バナナなど、個々の具体的な果物名になると数えられます。
- I have an apple.
- I like oranges.
- He doesn’t like bananas.
みたいな感じです。言うまでもないかもしれませんね。「バナナが好き、嫌い」のように、その種類全体のことを指して言う場合には複数形にするのが一般的です。
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