日刊英語ライフでは以前、“can” と “be able to” の使い分けについて紹介しました。
そこで今回は過去形の「〜できた」を表す “could” と “was/were able to” の使い分けをお届けしたいと思います。
実は “can” と “be able to” の使い分けで最も間違えやすいのが、過去形の「〜できた」なんです。
もう一度しっかり基本をおさらいしてみましょう!
“was able to” と “could”、どちらを使う?
例えば、入手困難なコンサートのチケットがあったとしましょう。運良く手に入れることができたとして「コンサートのチケットが取れました」と言う場合、以下の2つのどちらの表現を選びますか?
- I could get tickets for the concert.
- I was able to get tickets for the concert.
「〜できる」の場合を思い出してみると、“be able to” よりも “can” の方がよく使われるので、この場合も1番の “could” でいいかと思いきや、実はそうではないんです。
この場合、2番の “was able to” の方が圧倒的に自然です。1番も文法的には間違っていませんが、意味が少し変わってきてしまいます。
では、なぜ “could” ではなく “was able to” を使うのでしょうか?
“was/were able to” で表す「〜できた」
「〜できた」を “was able to” もしくは “were able to” で表すのは、こんな場合です↓
We use could for general ability. But if you want to say that somebody did something in a specific situation, use was/were able to or managed to (not could)
English Grammar in Use
日本語に訳してみると、
能力の話ではなく、あるシチュエーションで「何かを達成した・することに成功した」という結果を表す「〜できた」は “was/were able to“、もしくは “managed to” で表す
つまり、一度きりの出来事で「何かに成功した」には “could” は使わない、ということです。
これが冒頭に出てきた “I was able to get tickets” です。「実際にチケットが取れた(取ることができた)」という一度きりの成功した行為を表しているので “could” を使わないんですね。
“could” を使わない理由としては「手に入れることに成功した(=実際に手に入れた)」という内容がクリアに伝わりづらくなるからです。
この場合、文脈次第で「取れるかもしれない」「取ろうと思えば取れる」や「手に入れられる状況だった」という可能性や推量・能力の話にも聞こえてしまいますが、“was able to” なら「手に入れることができた」という「一度きりの実際の達成」が確実にクリアに伝わります。
では次は、これとは反対に “could” を使うのがナチュラルな場合を見てみましょう!
“could” で表す「〜できた」

“was/were able to” よりも “could” で表すことが多いのは、こんな場合です↓
■「過去にあった能力」を表す場合
先ほど引用したEnglish Grammar in Useの定義にもあったように「過去に持っていた能力」を表す時には “could” が使えます(“was/were able to” を使っても間違いではありません)。
- I could run fast when I was a child.
子どもの時は速く走れました - My son could count to 10 at 18 months.
私の息子は1歳半で10まで数えられました - When I was in my twenties I could easily stay up all night.
20代の頃は余裕で徹夜できた
これらの “could” は過去の話だとハッキリ分かる表現が含まれることが多いです。上の例文で言うと、“when I was 〜” や “at 18 months” がこれに当たります。
■感覚を表す動詞と一緒に使う場合
see, hear, smell, feel, taste, remember, understand, believe, decide などと一緒に使う場合には “could” を使うほうがナチュラルです。
- We could see the sea from our hotel room.
ホテルの部屋から海が見えた - I could smell the smoke when I got outside.
外に出たとき、煙の匂いがした
■「過去に許されていたこと」を表す場合
許可されて「〜できる」を表す “can” が過去形になった「〜できた」にも “could” が使えます。“was/were allowed to” のニュアンスですね。
- Mum said I could have ice cream.
ママは(僕が)アイスクリーム食べていいって言ったよ - The lady I spoke with on the phone said we could check in early.
電話で話した女性は(私たちが)早い時間にチェックインできるって言いましたよ
■「できた全ての、ベストの、唯一の」などを表す場合
一言で説明するのはちょっと難しいのですが、例えばこんなことです↓
- All I could say was “I’m sorry”.
私が言えた(全ての)ことは「ごめんね」だけだった - It was the best thing we could do.
それは私たちに出来たベストのことだった
否定の “couldn’t” はどんな「〜できなかった」にも使える!
「〜できた」は “could” と “was/were able to” を使い分けないといけませんが、否定の「〜できなかった」になると一気に簡単になります。
“couldn’t” がどの場合にも使えるからです。むしろ否定形では “be able to” よりも “couldn’t” の方ほうが一般的です。
- I couldn’t get tickets.
チケットを取ることができなかった(チケットが取れなかった) - I couldn’t find him.
彼を見つけることができなかった - We couldn’t see the sea from our hotel room.
ホテルの部屋から海は見えなかった - I was in total shock, and I couldn’t say a word.
とてもショックで何も言えなかった(一言も話せなかった)
“was able to” の使い方がポイント
一番重要なのは、肯定文での “was/were able to” の使い方です。過去に成功した一回きりの「〜できた」に “could” は使わない、というのはしっかり覚えておきたいですね。
日本語に訳すと、過去に一回できたことも過去の能力もどちらも同じ「〜できた」なので混乱しやすいですが、実際に使ってみると違いがわかりやすいと思います。
以下のコラムではもう少し詳しい例を挙げて “was able to” と “managed to”、“could” の使い分けを紹介しているので、こちらもぜひご覧ください↓
■“could” は「〜できた」以外の意味で使われることがとても多い単語です↓
■「〜できる」を表す “can” と “be able to” の基本的な使い分け方はこちら↓
こういった細かな文法の解説は、やはりEnglish Grammar in Useが分かりやすいです。「あれ?これどうだっけ?」と思った時に辞書的な使い方もできるので、一冊手元に置いておきたいですね。













