英語には “pudding” という単語があります。
これは日本の「プリン」と同じものではありません。
ソーセージのようなもので “pudding” と呼ばれるものもありますが、それ以外にも “pudding” には意味があるんです。
イギリス英語でよく使われる “pudding” とは、どんな意味なのでしょうか?
イギリス英語の “pudding” の意味とは?
英語の “pudding” にはいくつか意味がありますが、今回紹介するのはイギリス英語でよく見られる使い方です。
私がこの意味を知ったのは、友人とのメールのやり取りでした。
隣に住んでいる友人家族に手作りのケーキをおすそ分けしたことがあったのですが、その日の夕方に子どもたちが食べている写真をメールで送ってきてくれたんです。
そして、そこにはこんなメッセージが添えられていました↓
- Girls are eating the cake for pudding!
さて、これってどんな意味だと思いますか?
“pudding” の意味は「デザート」
イギリス英語ではなんと「デザート」のことを “pudding” と言うんです↓
(BrE) a sweet dish eaten at the end of a meal
(オックスフォード現代英英辞典)
なので、友達が送ってきてくれたメールの文章 は、こんな意味になります。
- Girls are eating the cake for pudding!
娘たちはデザートに(もらった)ケーキを食べてるよ
当時、”pudding” に「デザート」の意味があるのを知らなかった私は「え?ケーキなのにpuddingって何?」と、とっても混乱しました…。
“pudding” は特に “for pudding(デザートに)” というフレーズでとてもよく使われます。例えば、
- What’s for pudding?
デザートは何? - I had ice cream for pudding.
デザートにアイスクリームを食べた
みたいな感じですね。この “pudding” の使い方は、以前にこのサイトでも紹介した『Peppa Pig』のお話にも出てきます↓
家族でスーパーで買い物中に、カートの中にこっそりチョコレートケーキを忍ばせて買おうとしたDaddy Pigが 、
- I thought it might be nice for pudding.
デザートにいいかもと思って
と、恥ずかしそうに言い訳するシーンに “pudding” 登場しています。
カフェバーみたいなお店の子ども用メニューの「デザート」の欄にも “PUDDING” と書かれていたり…↓
家にあった小さい子ども向けの英単語の絵本にも “pudding” が登場していましたよ↓
日本の「プリン」と英語の “pudding” の違い
日本の「プリン」と言えば、卵と牛乳と砂糖で作った、カラメルソースがかかっているプリンですよね。
これは私が知る限りニュージーランドでは “crème caramel” と呼ばれていると思いますが、日本ほど大衆的な食べ物ではなく、レストランのデザートメニューに載っていることもあります。
アメリカ英語では “flan” と呼ばれるみたいですね。
そして、英語で “pudding” と言えば、お米やパンを使った “rice pudding”、”bread pudding” などがあります。
また、イギリスではドライフルーツやナッツ類をたっぷり使った “Christmas pudding” や、デーツ(ナツメヤシ)を使った “sticky date pudding” なんていう温かいデザートもあります↓
さらに、ローストビーフの付け合わせとしてイギリス料理では定番の、味がないシュークリームの皮のような “Yorkshire pudding” というものもあります↓
そして、豚の血・脂・オートミールなどから作られるソーセージの “black pudding” などは、もはや甘いお菓子の「プリン」とは似ても似つかないのでご注意を。
食べ物にまつわる英語の豆知識
■イギリス英語で “tea” は「お茶」とは限らないんです↓
■「かぼちゃ」は英語で “pumpkin” とは言わない?
■「イクラ」「たらこ」「かずのこ」を “egg” と呼んでいませんか?
■”courgette” ってどんな食べ物のこと?
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■「ミンチ」「ヒレ肉」「ロース」を英語で言うとどうなる?
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