全国的な「緊急事態宣言の延長」が発表されましたね。
そこで今回は「緊急事態宣言を約1ヵ月延長する」「緊急事態宣言は5月末まで延長された」を英語で言うときに役立つ「延長する」の表現を取り上げます。
「〜まで延長する」や「約1ヵ月延長する」といった「延長期限、延長期間」の表現方法もあわせて紹介します!
「延長する」を英語で言うと?
「〜を延長する」を表すときにもっともよく使われる単語は “extend” です。
意味を英英辞書で見てみると、
to continue for a longer period of time, or to make something last longer
(ロングマン現代英英辞典)
と書かれています。分かりやすい説明ですね。
ちなみに、”extend” は「期間を延長する」以外にも、道路や線路といった「物の長さを延長する」や、建物や事業などを「拡張する」といった意味でも使われますが、このコラムでは「期間を延長する」の使い方を取り上げます。
“extend” の使い方
“extend” はいろんな「期間」を伸ばすときや「期限」を後ろにずらす場合によく使われます。例えば、
- I need to extend my visa.
私はビザを延長しないといけない - We extend our opening hours during summer months.
夏の間は営業時間を延長します - The UK government extended the country’s lockdown.
イギリス政府はロックダウンを延長しました - The deadline for applications has been extended.
申し込み期限は延長されました - His three-year contract has been extended by another year.
彼の3年間の契約は1年間延長されました - The musical has been extended through June.
そのミュージカルは6月まで延長されました
「どのくらいの期間」「いつまで」の表現は後ほど詳しく紹介します。
「緊急事態宣言を延長する」「緊急事態宣言が延長される」を英語で
「緊急事態宣言」については以前にコラムで紹介しましたが、英語で言うと “state of emergency” です。今回延長されたのは「全国的な緊急事態宣言」なので、
- national state of emergency
- nationwide state of emergency
で表せます。そしてこれらを使って「緊急事態宣言を延長する」を英語で言うと、表現方法はいくつもありますが、例えば、
- The government has extended the nationwide state of emergency.
政府は全国的な緊急事態宣言を延長した
のように言えます。「緊急事態宣言が延長された」は受動態にして、
- The national state of emergency has been extended.
緊急事態宣言が延長された
で表せます。
では次は「〜まで延長する」「1ヶ月延長する」のような具体的な延長期間の表現方法を見てみましょう。
「〜まで延長する」を英語で
まずは「5月31日まで」「5月末まで」「今月末まで」といった「いつまで延長する」を表す場合は、”until” を使って、
- The government extended the nationwide state of emergency until the end of May/the month.
政府は5月末/今月末まで全国的な緊急事態宣言を延長しました - Japan has extended the national state of emergency until 31 May.
日本は5月31日まで全国的な緊急事態宣言を延長しました
のように表すことが多いです。”until” 以外にも、”through” や “to” が使われることも多く、”through the end of May” や “to May 31” のように言うこともできますよ。
■日付の書き方、読み方の復習はこちら↓
「1ヶ月/3週間延長する」の英語表現
具体的にいつまでという期限ではなく「あと1ヶ月延長する」みたいな「延長期間の長さ」を表す場合には、
- The government has extended the nationwide state of emergency for about a month.
政府は全国的な非常事態宣言を約1ヵ月延長した
のように “for” で表します。”for” の代わりに “by” を使って “by about a month” にしてもOKです。この “by” は数の変化の「差」を表します。
他には「あと3週間延長」のようなケースでは、
- The government extended the national state of emergency for another three weeks.
政府は全国的な緊急事態宣言をさらに3週間延長した
のような “for another ○ weeks” のような言い方がとてもよく使われます。”another” は「もう一つの、もう1人の」という意味もありますが、後ろに単数形しか来ないという訳ではありません。
【another+数+複数形の名詞】の形で「さらなる○○、あと○○」という意味でもよく使われます。この場合は複数形の名詞をひとかたまりとみなしているので “another” でおかしくないんです。
上の例では “three weeks” を一つのかたまりとして捉えているので、”another three weeks(さらに3週間、あと3週間)” ということになります。”another” を使わずに、
- for three more weeks
- for a further three weeks
のようにも表現できますよ。
「〜まで○ヶ月/○週間延長する」の表現
これらを組み合わせて「5月末まで約1ヶ月延長する」を表現すると、
- The government has extended the nationwide state of emergency for about a month until 31 May.
政府は緊急事態宣言を5月31日まで約1ヵ月延長した
となりますね。もちろん、上で紹介したように “for” や “until” は他の単語に置き換えてもOKです。
名詞の「延長」は “extension”
“extend” の名詞、”extension” でも「緊急事態宣言の延長」を表すことができます。
- The government announced the extension of the nationwide state of emergency.
政府は全国的な緊急事態宣言の延長を発表した - Prime Minister Shinzo Abe declared the extension of the national state of emergency.
安倍首相は緊急事態宣言の延長を発表した
みたいな感じですね。
ちなみに、電源を延長するときに使う「延長コード」も、この “extension” を使って、”extension cord” もしくは “extension lead” と言いますよ。
緊急事態宣言の延長でさらに自粛生活が続きますが、引き続き個人でできる対策を一日一日やっていきましょう。
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